こどもの栄養改善はまず引き算から!砂糖の悪影響10選

栄養素

栄養改善ときくと、まず「栄養価が高くて良い食べ物を食べなくちゃ!」と考える方が多いのではないでしょうか?もちろん何を摂るかも大事ですが、まず始めは足すことよりも引くことから始めることがおすすめです。

今回はジュニアアスリートのパフォーマンスアップのために、特に避けたい「砂糖」の悪影響についてご紹介したいと思います。

1.体が焦げ付く!?【AGEsの蓄積】
砂糖やご飯、麺類、パンなどの糖質を食べすぎると、余分な糖分が体内のタンパク質とくっつきます。このくっついてできた物質のことを「AGEs(終末糖化産物)」と言います。
AGEsが筋肉に溜まれば筋肉のしなやかさが失われ、骨に溜まると骨がもろくなります。

2.腸のカビを増やし腸内細菌が乱れる
良好な腸内環境を保つ事は、エネルギー産生やメンタルの安定には欠かせない重要な要素です。
人の腸では様々な微生物が暮らしており、腸管カンジダと呼ばれるカビもその一つです。
砂糖を食べると腸管カンジダが増殖します。腸内でカンジダが増えると腸内細菌のバランスが乱れ、腸に穴が開くリーキーガット症候群やエネルギー欠乏、異常な食欲、気分の落ち込みなどを引き起こします。

3.酵素の働きを阻害する
代謝とは体内で起こる化学反応のことで、瞬きをする、息をする、身体を動かす、食べたものを消化するなど、生命活動の全てはこの代謝によるものです。
2でご説明した砂糖を摂る事で増殖したカビ菌から、腸管カンジダを引き起こすと酵素の働きを邪魔することで代謝が滞り、全身に悪影響を与えます。
・ドーパミンやセロトニンなどのホルモンの合成
・免疫機能の維持
・遺伝子の調整
・DNA/RNAの合成
・解毒機能の維持
・神経の保護
など、重要な代謝が上手く働かなくなります。これらの代謝が滞ると、風邪の引きやすさやメンタルの乱れなどから、パフォーマンスの低下につながります。

4.ビタミンやミネラル欠乏を引き起こす
身体の正常な代謝にはビタミンやミネラルは欠かせません。例えば、エネルギーを作り出すにはビタミンB群などのビタミンが、筋肉を縮めたり伸ばしたりするのにもカルシウムやマグネシウムといったミネラルは必要不可欠な存在です。

砂糖は自然にある植物から甘い成分だけを取り出すことで作られますが、その精製される製造過程の中で、植物に含まれる様々なビタミンやミネラルがそぎ落とされています。特に精製度が非常に高い白い砂糖には、ビタミンやミネラルはほとんど0というほど含まれていません。健康の為には白米や白いパンよりも玄米や全粒粉など、茶色のものを選びましょう、と言われている中で、茶色く健康に良い甘味料として紹介されることもある三温糖も、実は白砂糖を煮詰めて作ったもので白砂糖と同様とても精製度が高い砂糖なので注意が必要です。
またミネラルが含まれていないだけでなく、砂糖を摂取すると代謝の際、体内にあるビタミンB1などのビタミンやミネラルが大量に消費されてしまうので、砂糖をたくさん含むお菓子などを毎日食べてしまうと、ビタミンやミネラル欠乏を常時引き起こすことに繋がるのです。

5.血糖が乱高下し低血糖を引き起こす
砂糖は非常に吸収が早く、食べるとすぐに血糖値が上がります。急な血糖値の上昇に対応するために、身体はたくさんの血糖値を下げるホルモン(インスリン)を大量に放出し、それによって今度は逆に血糖値が急激に下がりすぎてしまいます。これが低血糖が起きるメカニズムですが、低血糖は朝のだるさや気分の落ち込み、集中力の低下、やる気のなさなど主にメンタルに大きな影響を引き起こします。
朝なかなかこどもが起きない、やる気がないなどの症状は、もしかしたら低血糖が原因かも…!


6.活性酸素をたくさん発生させる
活性酸素は老化や様々な生活習慣病(ガン・高血圧・動脈硬化など)の原因で、細胞を攻撃し、身体を酸化させ、さび付かせてしまう物質です。
活性酸素がたくさん発生すると、筋肉の柔軟性を損なったり、骨がもろくなったり、血流が悪くなります。

7.カルシウムを奪う
骨に蓄えられ、骨の強さも生み出しているカルシウムですが、砂糖の摂取はミネラルやビタミンと共に、大量にカルシウムも消費します。砂糖を食べると身体は酸性に傾きますが、身体は弱アルカリ性が理想です。カルシウムは酸性に傾いた身体をアルカリ性に戻すために使われるため、砂糖の摂取は骨に蓄えられたカルシウムを奪い、骨のもろさに繋がります。骨折しやすくなるなど、怪我の原因にもなるのです。

8.肝臓機能低下
肝臓は体内に取り込まれた糖質の調節も行っています。
多くの糖質を含む砂糖を食べるとその調整の為肝臓がたくさん働くことになり、肝臓の使い過ぎ、また摂り入れた糖質が脂肪となって肝臓に蓄積することで肝臓機能が低下します。

9.胃の消化能力の低下
育ち盛りの子どもにとって、栄養を分解・吸収する力はとても大切です。特に胃は身体を作るタンパク質の分解を担う重要な消化器官ですが、研究からも砂糖を摂取すると胃の動きが止まってしまうことが分かっています。

10.血流が悪くなる
人体は血液が巡る事によって全身に必要な酸素や栄養素を運び、老廃物などを回収・排出しています。
血流が滞ると巡りが悪くなる為、身体を動かすエネルギーが不足したり、老廃物をうまく排出できないことから身体がむくみやすくなったり、筋肉が硬くなり可動域が狭まるなど、パフォーマンスは著しく低下してしまいます。

血流の悪さは筋肉を拘縮させ、あらゆる怪我にの原因に…!怪我無く、質の良い筋肉を維持する為にも、血流の良さは最も重要なのです。

砂糖はコカインよりも中毒性が高い!水分補給はシンプルなオリジナルドリンクで!

ここまで砂糖の及ぼす悪影響を10個ご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

砂糖自体を摂っていなくても、普段の料理にも意外と使われていることが多く、気づかぬうちに日常的に摂ってしまっていることも多いものです。
砂糖の摂取は幸福を感じさせる神経伝達物質であるドーパミンを脳に伝達させ、コカインよりも中毒性が高いことが分かっています。
その中毒性がこどもに与える影響は計り知れません。
普段の食事の基本になる和食も、煮物などには砂糖が多く使用されている場合が多いので、調味料も味醂や甘酒など自然な甘味を使ったり、素材の味を引き出した旨味をうまく利用し甘味を減らすなど、少しずつ減らすよう意識していきましょう。

アスリートの水分補給としてよく利用されるスポーツドリンクにも非常に多くの甘味料が含まれています。特に多く使われている異性化糖(果糖液糖・果糖ブドウ糖液糖など)は砂糖よりも吸収が早く、とても危険です。
ブドウ糖の10倍の速さでAGEsを作るので特に気をつけて避けましょう!
こどもの水分補給には、水に天然塩、高濃度マグネシウムやにがり、レモンの果汁などでビタミンやミネラルを加えた、身体の巡りをよくするものを活用するのがおすすめ!ぜひ試してみてくださいね。

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